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#このラジオがヤバい | NHK・民放連共同ラジオキャンペーン

あの人が語る #このラジオがヤバい

千葉 雄大

イケてない青春を過ごした千葉雄大は「ラジオに救われた」

俳優・千葉雄大(ちばゆうだい)は、根っからのラジオっ子である。ルックスの華やかさからは想像のつかない悶々とした思春期を過ごす中で、ラジオを聴き続けてきたと語る。リスナーとしてだけではなく、1月にはニッポン放送『オールナイトニッポン』の出演、企画、構成の一人三役をこなしSNSを中心に反響を呼んだ。今回は、そんな千葉雄大の「深すぎるラジオ愛」に迫る。

自分以外にもうまくいかない思いを抱えている同世代の人がいる

ラジオを聴きはじめた頃のことを教えていただけますか。

小学生の頃、よく家族揃ってドライブに出かけていたんですけど、その車中で聴いていたのを覚えています。

自分の意志で聴くようになったのは中学生の頃ですね。地元が宮城県だったので、Date FM(FM仙台)やTBCラジオのローカルな番組はもちろん、同じ頃にASIAN KANG-FU GENERATIONだったり、バンドを聴くようになったので、音楽番組を追っていました。

なるほど、最初は音楽を探すツールとして使っていたんですね。

そうですね、とっかかりは音楽でした。『SCHOOL OF LOCK!』を聴くようになってから、ラジオネームっていうのを持ちはじめるんですけど。

どんなラジオネームだったのでしょう。

「まさかりボンバー」ですね。ハガキ職人ってほど頻繁に送っていたわけではないんですけど。と言いつつ、『SCHOOL OF LOCK!』では2度読んでもらえて、クリアファイルをもらったかな。

『SCHOOL OF LOCK!』はけっこう生々しい悩みも吐露できる環境だったんですけど、当時ほかの人が投稿した悩みを聴いて「自分以外にもうまくいかない思いを抱えている同世代の人がいるんだ」と肌で感じ取れたのは本当によかったと思ってるんです。

子供の頃って、自分の深い部分のことを話せる相手や機会になかなか恵まれないと思うので。

なるほど。やっぱり昔から聴いていて人一倍ラジオ愛があるんですね。

そうですね、やっぱり、いちリスナーとしてラジオが大好きなんです。最近は、別所哲也さんの番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』を聴いて、その声のよさにうっとりしてます。

先日は待望のオールナイトニッポンが放送されましたね。

いやあ……企画・構成・出演まで丸ごとやらせていただいて本当に幸せな時間ではあったんですけど。でも、まだまだ「ただのラジオ好き」のままだったというか。やっぱり「好きの先」に行くのは難しいなって。うーん…。もっとうまくやれたはずなのに…(小声で)。

大反響だったと思いますが、ご自身としては反省点があると。「好きの先」って何があると思いますか?

「好き」って、与えられるだけで満足してしまうことですよね。その先に、「与える側」の人たちがいる。与える側に回るには、知識の蓄えやエンターテインメント性が必要で、僕はまだ、ラジオブースに入っている自分に満足しちゃうところがありました(笑)。

悶々としていた思春期に寄り添ってくれたラジオ

学生時代は悶々とした日々を過ごされていたそうで、そういった面は、多くのファンにとって意外だったんじゃないかと思います。

高校に入学したてのときって、友達作りは最初の1週間くらいが勝負じゃないですか。僕はそこで失敗してしまって。孤立して、休み時間に窓際の席で突っ伏してるみたいな。全然眠くないんですけどね。目ギンギンで周りの話聞いてるんですけど。

千葉さんがたびたび名前を挙げるラジオ友達の同級生「田中くん」。SNS上でも話題になっていましたが、田中くんとは学校でも一緒にいたんじゃないんでしょうか。

田中くんとはラジオや音楽の話をしてましたけど、学校で常に一緒にいたわけではないんです。彼はもっと明るいグループに所属していたので。それなりにがんばって社交的に振る舞っていたらしいんですけどね。彼には彼の戦いがあったんです。

なるほど、ラジオが2人を繋いでいたんですね。千葉さんは大学に進学して、芸能の道に進まれることになると思うのですが、環境が大きく変化したのでは?

それが、ちょっと複雑で。華やかなことをさせてもらったんですけど、「リア充ごっこ」みたいな気分もあったんです。やっぱり根っこはティーンのときのまんまだったんですよね。

でも、その根っこをどうにかしようという気もないんです。思春期のときに育まれた「淀んだ木」から、いろんな色の葉っぱが生えてる、みたいな感じで生きてますね。 

そういった面がラジオでは存分に発揮されていたように思います。

自分みたいな思いを抱えている人にとってラジオってとてもいいツールなんです。僕自身ラジオに救われたところもあるので、そういう人たちに向けて、おこがましいですけど「こんな道もあるよ」「今を否定しなくていいんだよ」ってことを示す役割になれたらな、とは思ってます。

あとは、やっぱり単純に「おもしろいな」って思ってもらいたいですね。

聴いてきた番組に影響されて使う言葉が大きく変わってきた

ラジオを聴いていたからこそ自分の中に培われたことって、何か思い当たりますか?

聴いてきた番組に影響されて使う言葉が大きく変わってきた実感があるんですよ。例えば久保ミツロウさんと能町みね子さんのオールナイトニッポン。やっぱりお2人の言葉選びって秀逸で、知らず知らず真似していると思います。お2人も「自分たちの発した言葉が聴いている人の血となり肉となればいい」っておっしゃっていたんですけど、僕がまさにそういうリスナーの1人でしたね。

今現在、ラジオを聴く習慣がない人にラジオを勧めるとしたら、どんな言葉をかけるでしょうか。

例えば、今までだったらAMはコアな人が聴いていて、ハガキ職人も精鋭揃いのイメージ。対して FMはもっと間口が広く、幅広い人が聴いて楽しい、みたいな。でも、今はそういう固定観念でくくれないおもしろい番組がどんどん出てきているので、とにかく、いろんなジャンルを聴いてみてほしいです。その中で、どれかガチッとハマるものが見つかるんじゃないかな。

あと、初めて自分の番組をやってみて思ったんですけど、1回目を聴いただけで判断しないでほしいというのもありますね。回を重ねるごとに番組は洗練されていくし、リスナーとのコミュニケーションにしても「この人はこうイジっていいんだな」みたいな関係性が深まっていく。回を重ねるほど、もっともっとよくなるはず。なので、乞うご期待って感じですね。(笑)

編集:長嶋太陽
執筆:渡辺紺
撮影:高比良美樹

千葉 雄大

ちば ゆうだい 俳優。1989年3月9日生まれ、宮城県出身。俳優。2010年、『天装戦隊ゴセイジャー』の主役・アラタ/ゴセイレッド役でデビュー。以降、ドラマ 『プリティが多すぎる』での主演ほか、『わろてんか』、『高嶺の花』『遊戯みたいにいかない。』など多数出演。その他、映画、舞台、CMにと幅広い活躍をする。現在は日本テレビ系列ドラマ『家売るオンナの逆襲』に出演中。 自身、ラジオ好きを公言しており、81.3FM J-WAVE『GOLD RUSH』のナビゲーターやニッポン放送『千葉雄大のオールナイトニッポン』でのパーソナリティを務め話題となった。